低用量ピルとアフターピルの違い

薬の違い

女性が妊娠の望まない時に、力になってくれるのがピルという薬です。日本で多く用いられている避妊具はコンドームですが避妊率が86%ほどです。その点、ピルは女性自身が選択できる一番確実な避妊法であり、避妊率は75%~99.9%ほどあります。ピルの避妊率になぜこんなにも差があるのかというと低用量ピルとアフターピルという2種類に分かれていて、特にアフターピルに関しては性行為後服用した場合の経過時間によって避妊効果が大きく変わってくるのです。

また低用量ピルに関しては避妊効果だけでなく、生理不順や生理痛緩和などの効果もあります。さらには避妊法を用いる際アフターピルは性行為後ですが、低用量ピルに関しては毎日決まった時間に服用することで高い避妊効果が期待できるのです。このように違いがある低用量ピルとアフターピルの違いについてより詳しくみていきましょう。

低用量ピルについて

女性のカレンダー
一般的に「ピル」として呼ばれているのは、この低用量ピルでさまざまな副作用を大幅に軽減することに成功した、安全性の高いものなのです。低用量ピルが流通されるようになるまでは中用量ピルや高用量ピルがありましたが、副作用が強く出てしまうことが問題でした。それは、ホルモン量が多い為に現れる副作用だったのです。
低用量ピルはそのホルモン量を避妊効果が得られる量まで減らすことに成功し、その分副作用も軽減されています。

避妊効果としてあるのが、排卵抑制や子宮内の粘膜編成による精子通過障害、受精卵の移動遅延・着床障害などの働きです。その効果は、毎日1錠をなるべく同じ時間に飲むことで最大限に発揮されます。飲み忘れるなどをした場合には、避妊効果は薄れてしまいますので生活習慣のパターンに合わせて、食事の後や寝る前などに癖づけることがオススメです。

低用量ピルのその他のメリット

ピルを服用することで、ホルモンバランスが整えられるのでさまざまなメリットもあります。月経不順を引き起こしている方は、28日前後の周期に落ち着くようになります。他、月経痛の軽減や月経前症候群・月経過多の軽減なども。
それだけでなく、子宮内膜症のリスクの低下や不妊症・子宮体がん・卵巣がんの予防などにも効果が期待できます。美容面でもピルに含まれる女性ホルモンが肌の調子を整える働きをする為、ニキビの改善などにもつながります。

アフターピルについて

砂時計
毎日服用することで避妊効果がある低用量ピルとは異なり、性行為後72時間以内に服用することで避妊の期待ができる、アフターピルです。女性が妊娠を望まない場合、女性主導で事後にアフターピルを服用することで避妊効果があるのです。服用する時間が最も大切だと言われていて、性行為後24時間以内の服用で約95%、72時間以内の服用で約75%の避妊が成功するとされています。

しかし、アフターピルは一時的に大きくホルモンバランスを変える働きを持つので、一般的に中用量ピルが用いられています。そのため、低用量ピルよりも副作用は強く現れることが多いのです。その副作用とは吐き気や倦怠感、腹部の痛み、頭痛、不正子宮出血、生理サイクルの乱れなどさまざまあります。常用することは身体に大きな負担となりますので、本当に困った時のみ使用するようにしましょう。

ピルが持つ卵胞刺激ホルモンの抑制とは

低用量ピルとアフターピルは服用のタイミングや回数などに大きな違いがありますが、避妊効果を持つ薬として同じ働きをしています。それは、卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)の2つの女性ホルモンが配合されていることが重要です。

本来、卵胞ホルモンは卵巣内の卵胞を成熟させて排卵と受精に備える働きをします。もう一方の黄体ホルモンは妊娠に備えて、受精や着床がしやすい体内環境を作る働きをするのです。通常、この2つのホルモンは脳の下垂体への卵胞刺激ホルモン分泌の指令が届くことで分泌されるものです。

しかし、ピルはこの仕組みを利用して血中の量ホルモンの濃度を一定量保つことで両ホルモンは十分に存在していると脳の下垂体に錯覚させます。すると卵胞刺激ホルモンの分泌が抑制されるので、卵胞は成熟せず排卵も起こらなくなるのです。そうなれば、子宮に卵子が届かないので、精子が来ても受精が出来ず妊娠しないという状況が起こります。
また、卵巣刺激ホルモンの分泌が抑制されることで、女性の身体は妊娠モードに変わりません。それは、子宮内の粘膜が精子を受け入れる準備をしていない状態であることと、受精をしても子宮内に受精卵が着床しにくい状態になるので高い確率で妊娠を防げるのです。

副作用を伴うアフターピルは最後の手段

薬のモノクロ写真
低用量ピルを常用している方は「この1~2ヵ月は、どうしても妊娠をしないようにしたい」という計画性を持って、避妊をしていて服用をやめることで避妊効果はなくなるので問題はありませんが、アフターピルの服用が必要になる方はコンドームなどで避妊はしていたが破れたもしくは外れてしまったこと、または強姦などの望まない妊娠の可能性がある場合は仕方が無いことです。

しかし、安易に快楽は満たしたいけど妊娠はしたくないという理由からアフターピルを服用する方もいるのです。そういった人はアフターピルを妊娠しないサプリメントのように考えているようです。もともと妊娠をしたくないという気持ちを持っている方は、低用量ピルを常用することをオススメします。

アフターピルは身体に大きな負担を与える薬なので、病院によっては処方を断られる方もいます。それは血栓を作りやすくしてしまう性質もあるので、服用を重ねることで病気を引き起こす可能性もあります。そのため、どうしてもといった場合にのみ服用することがいいでしょう。

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